会社分割

 会社分割とは、企業がある程度の規模になった上で、保有する事業部門等を一つのくくりとして分離・独立をさせる手法のことを指します。部門を子会社化する分社化と違い、会社分割は会社の資産や負債を2つ以上に分けるため、資本関係も無くなります。

 会社分割には新会社を設立する新設分割と、他の企業に吸収させる吸収分割があります。日本ではまだあまり浸透していない手法ですが、欧米では事業を再構築するために使われる一般的な手法となっています。

会社分割を活用した事業の再建・再生

 会社分割は合併などと同じ企業再編の手法の中の一つであり、中小企業の方で事業を再生するには有効な手法だといえます。

 ではどのようにやるのか説明をさせて頂きます。

 会社分割の一種である新設分割により、現在の事業と必要な資産(経験や従業員、スタッフ等)を子会社へと移行します。負債は既存の会社に残すため、新会社は健全な優良企業となります。「こんなことが現実にできるのか?」というように考えてしまいがちですが、債務を帳消しにするわけではありませんのでできます。

 債権者がもっとも重視する点は「債権回収可能性が減少しないかどうか」です。清算する場合よりも会社分割をした場合の債権回収額が減少していなければ、何か指摘されることはありません。

 既存の会社は清算や売却し、事業を再建させるための計画を再度構築し、実行することで事業の再建・再生を図ります。会社分割は、既存の会社の一部を現物出資して会社を設立するのと同様の効果を得る事ができます。

会社分割のメリット

  1. 会社を倒産させるわけではないため、企業ブランドを維持し、雇用を守ることが可能となります。事業基盤を毀損することが無いことは最大のメリットだといえます。
  2. 現物出資と同様の効果を得ることができにも拘らず、現物出資の時のような検査役の選任と調査、弁護士あるいは公認会計士の関与等を必要としないため、円滑かつ低コストで実施することができます。
  3. 会社分割の手法は、一旦別会社に事業を移行し事業継続の見込みが立つまでに数週間と短期間で済ませることが可能であり、手法を実行するまでの期間も他の方法に比べて比較的早いといえます。

会社分割のデメリット

  1. 中小企業のように企業規模が小さい場合は、負の資産が残ってしまった既存の会社の売却先を見つけることが困難である。
  2. ある程度の企業規模がある場合、不採算部門として分割した会社の事業の再建をすることが困難な場合が多い。

 会社分割は早くて安いという大きなメリットがある反面、専門的な知識と経験が必要となります。
 まずは経験豊富な専門家である弁護士に相談し、事業の再建計画を策定することをお勧め致します。

専門家への相談の勧め

 会社分割は早くて安いという大きなメリットがある反面、専門的な知識と経験が必要となります。

 これまでは、会社分割が無効になることがないと言われ、濫用的な分割がなされるケースも出ていました。最近では、
法人格否認の法理や信義則違反などで、会社分割が無効とされる裁判例も出てきています。

 ですので、必ず会社分割に詳しい法律専門家に相談するようにしてください。

 当事務所でも、他の士業の方と連携を取りながら、会社分割を引き受けています。会社分割のご相談は、無料で受け付けていますので、お気軽にご相談下さい。


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