福岡における労働審判の注意点(使用者側)

弁護士桑原・向井

使用者側での労働審判の注意点は、

  1. 必ず弁護士に相談・依頼すること
  2. できる限り早期に相談すること

です。

以下、詳しく説明致します。

1.弁護士への相談・依頼の必要性

福岡地方裁判所における労働審判の現況として、福岡の労働審判は平均して年間240件ほど申し立てられています。

具体的には、小倉支部などをあわせた福岡県での労働審判の統計は次のようになります。

平成26年度 平成25年度 平成24年度 平成23年度
194件 257件 289件 245件

この福岡の労働審判の申立て件数は、全国的に見ても、東京・大阪・横浜に次いで、4番目に多い数字になります。

しかし一方で、福岡は訴訟にまで発展せずに労働審判の中で解決する事例が全国的にみて低く、また、福岡の代理人選任率も全国と比べて低くなっています

これは、代理人がつけば早期解決する事案が多いということを示しています

実際の労働審判の場でも、使用者側の代理人がつかずなかなか解決できないケースが散見しており、そのような場合、使用者側は裁判所から弁護士に相談するよう促されます。

実際に、過去に当事務所でも1回目の労働審判を受けて、相談に来られるケースがありました。

紛争を長引かせず、労働審判で早期解決ができるようにするためには弁護士に相談・依頼することが必要といえます。

2.早期に相談する必要性

(1)審理期間が短い

福岡地方裁判所では、労働者の立場を考慮して迅速性を特に重視し、原則3回以内の期日で事件を終結させる、第1回期日から第3回期日までの平均的な審理期間を2週間ないし3週間程度に設定するという運用がなされています。

申立てから解決までの平均審理期間は、全国で72日、福岡は61日となっています(平成24年度)。

労働者側からすれば、申立てまでの準備期間があるのですが、突然の申立てを受けた使用者側からすれば、タイトなスケジュールの中で主張や根拠資料を整理し、答弁書などの主張書面を提出しなければならないので大変です。

法律家からすれば「弁護士でさえ大変なのに、法律家でない人が法律を勉強しながらこのスケジュールをこなすことはおよそ無理である。」と考えていると思います。

当事務所も同感です。

したがって、労働審判の申立てを受けた使用者は、早いうちに弁護士に相談する事をお勧めします。

(2)第1回期日の重要性

ほとんどの労働審判の事件では、第1回期日で主張及び証拠が出揃い、裁判所に有利か不利かが決まります。

早ければ第1回期日で終了するときもあり、第1回期日が勝負どころであると言えます。

したがって、証拠資料の提出についても第1回目までに行う必要があります。

ただでさえ審理期間が短いのに第1回期日で勝負が決まるとは、スケジュールとして本当に大変だといえますが、このような勝負の期日に使用者側の代表者や担当者が同席しない場合もあるそうです。

当事務所としては、関係者尋問などがされないまま、裁判所に不利に思われてしまうのは使用者側にとって不本意な結果を招いてしまうと思っています。

そのため、事件に詳しい方ができる限り同席をしたほうが良いでしょう。

ただ、尋問が行われても、当事者だけでは争点と関係ないことを熱く語ったり感情的になったりしてしまう場合も多いようです。

福岡地方裁判所では、弁護士がついている場合、第1回期日の冒頭で弁護士に当事者の主張とその根拠について簡潔に分かりやすくプレゼンテーションを行ってもらい、これにより充実した迅速な審理・解決ができるケースが多いです。

裁判所は期日の際に、代理人をつけていない使用者に対して、弁護士への相談・依頼を促していると前述しましたが、実際、第1回期日の後に弁護士に依頼するのでは遅いといえます。

第1回期日までにできる限りの準備を行い、裁判所に効果的に言い分を聞いてもらえるよう、早期に弁護士に相談・依頼することが重要です。

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